セピエンス™顆粒分包250mg、同1000mg(一般名:セピアプテリン)は、2016年にCensa Pharmaceuticals Inc.が開発を開始し、2020年6月からPTC Therapeutics Inc.が開発を行ったフェニルケトン尿症(PKU)治療薬です。

PKUは、フェニルアラニン(Phe)をチロシン(Tyr)に代謝するフェニルアラニン水酸化酵素(PAH)の活性低下により、PheがTyrに代謝されずに蓄積する常染色体潜性の先天代謝異常症です1)。PKU患者では、無治療や治療が十分ではない場合、発達障害、うつ状態、神経症、認知能力低下、頭痛などの症状を呈することがあります2)

PKU患者は、生涯にわたって食事からのPhe摂取量を厳格に制限し血中Phe濃度を管理する必要がありますが、Phe制限食によるPKUの管理は継続が困難な場合があります3)。また、既存の治療薬は小児の適応が限られていること、根治療法はなく、既存治療で効果不十分な患者が存在することから、より広い患者層が適応となる新たなPKU治療薬が求められていました。

セピエンスは、体内で産生されるセピアプテリンの化学合成品を有効成分とする経口のPKU治療薬です。セピエンスは速やかに細胞内に取り込まれた後、テトラヒドロビオプテリン(BH4)に変換されてPAH活性を高め、血中Phe濃度を低下させることが報告されています4)

PKU患者を対象とした海外第Ⅲ相試験(APHENITY試験)5,6)、国際共同第Ⅲ相試験(APHENITY延長試験、日本人15例を含む)7)、海外第Ⅱ相試験(PKU-002試験)8,9)において、セピエンスの有効性及び安全性が検討されました。これらの臨床成績に基づき、セピエンスは2025年6月にEUで、7月に米国で承認されました。本邦では2025年12月に「フェニルケトン尿症」を効能又は効果として製造販売承認を取得しました。

参考文献:
  1. Al Hafid N and Christodoulou J. Transl Pediatr. 2015; 4(4): 304-317.
  2. 日本先天代謝異常学会編. 新生児マススクリーニング対象疾患等 診療ガイドライン2019; 11-24.
  3. van Spronsen FJ, et al. Nat Rev Dis Primers. 2021; 7(1): 36.
  4. Sawabe K, et al. Mol Genet Metab. 2008; 94(4): 410-416.
  5. 社内資料: 海外第Ⅲ相試験(PTC923-MD-003-PKU)(承認時評価資料)
  6. Muntau AC, et al. Lancet. 2024; 404(10460): 1333-1345.(本試験はPTCセラピューティクス社の資金提供により実施された。)
  7. 社内資料: 国際共同第Ⅲ相試験(PTC923-MD-004-PKU)(承認時評価資料)(本試験はPTCセラピューティクス社の資金提供により実施された。)
  8. 社内資料: 海外第Ⅱ相試験(PKU-002)(承認時評価資料)
  9. Bratkovic D, et al. Metabolism. 2022; 128: 155116.(本試験はPTCセラピューティクス社の資金提供により実施された。)

PTCC015
JP-SEP-0211
2025年12月作成

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